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第11回 低平地研究会地盤専門部会
「GEO・ECOコミュニケーションズ」議事録

日  時:平成19年7月26日(木) 18:00〜20:00

場  所:佐賀大学理工学部6号館DC棟2階 多目的セミナー室

参加者(順不同、敬称略):

田口  岳志 佐賀大学低平地研究センター
永池  誠一 日本地研株式会社
山下  武志 日本地研株式会社
真崎  照吉 松尾建設株式会社
末藤  義博 松尾建設株式会社
中村  六史 株式会社親和テクノ
吉田  満宏 株式会社ワイビーエム
古賀  浩史 株式会社親和テクノ
日野  剛徳 佐賀大学低平地研究センター
根上  武仁 佐賀大学理工学部都市工学科
喜連川聰容 株式会社軟弱地盤研究所
島内  明   株式会社島内エンジニア
北村  純一 佐賀大学大学院工学系研究科博士前期課程1年
三浦友規子 佐賀大学理工学部都市工学科4年生
畑田  雅浩 佐賀大学理工学部都市工学科4年生
野村  正二 日本地研株式会社
福岡  仁 朝日テクノ株式会社

1. 開会の挨拶等(低平地・日野)

・これまでの活動、次回の低平地研究会シリーズ講演について

・新加入メンバーの紹介

2. 第10回「GEO・ECOコミュニケーションズ」議事録(案)のチェック

・第10回「GEO・ECOコミュニケーションズ」議事録(案)について、メンバーによるチェックが行われた。

3. 話題提供「法面対策における問題点および
  安定処理土の圧密養生効果に関する研究」
  (佐賀大学低平地研究センター 田口岳志氏)

 3.1 法面対策業務における問題点

・農道施工時の法面崩壊。

・平成8年のボーリング・弾性波調査において標準的な岩盤が出るため一般的な対策とした。

・平成15年施工時に左側小段の崩壊が発生し、再設計の依頼あり。

・切土量・勾配を変えたくない、材料の変更もしたくない、必要最低限の対策で。

・平成16年1月、右側法面部の崩壊。

・不安定土塊を撤去後鉄筋挿入工、アンカー工を併用し施工。

・平成16年9月供用開始直後に左側法面の大崩壊が発生。

・谷地形のため集水し風化が進行、黒色薄層土(マンガン・鉄等の酸化物)が確認された。(右側同様の風化が施工時に確認されており、法面勾配も1:0.8より立てて施工)

・平成17年、全面排土工、法枠工、緩勾配での施工。

 3.2 3.1の質疑応答

・断面形状からトンネルの計画とすべきではなかったか?(島内エンジニア・島内)

→道路幅から考えてもそれが妥当だったのかも。(低平地・田口)

・法面勾配の変更や、逆巻工法等、施工方法の変更で対策出来なかったのか?(松尾建設・末藤)

→逆巻き工法では実施していない。切土エリアの制限等が有り工法変更が困難だった。対策についても、制限が多かった。(低平地・田口)

・変成帯であることがわかっていれば、このような風化が有ることが推定できたのでは?(島内エンジニア・島内)

→変成帯であることはわかっていたので、熟考すべきであった。(低平地・田口)

 3.3 セメント安定処理土の圧密養生効果に関する基礎的研究

・セメント系固化材の室内配合試験は、現場での土被り圧を考慮されていない。

・現場では盛土・現地土による荷重が作用しており、それを考慮した室内配合試験とするのが良いのではないか。

・既往の研究では、固化処理後に1日水中養生した後に拘束圧を作用。

・本研究では固化処理直後に載荷可能な(圧密と固化が同時進行できる)装置にて実験を行った。

・予備実験として0.4kPa程度の重りを乗せた供試体と標準養生の供試体を比較し、強度差を確認した。

・モールド型圧密養生試験装置と空圧式3連圧密養生試験装置の説明。

・使用した材料(山口粘土、カオリン、千崎粘土)の物理特性について。

・添加材(普通ポルトランドセメント、一般軟弱土用セメント系固化材、0、50、100、150kg/m^3)

山口粘土、50kg/m^3添加時の圧縮応力の比較。圧密圧力に応じて強度が増加し、最大、大気圧養生の2〜3倍。

・大気圧養生での強度をβ、圧密圧力による強度増加をαとした。このとき、αは添加量に関わらず一定の値を示した。

・一軸圧縮強度と含水比の間には相関性があるため、供試体内の含水比分布を測定した。

・排水効果が高い、供試体の上下部が含水比が低い傾向がみられた。

・荷重の載荷を遅らせた場合の影響を測定した結果、ごく初期の載荷で効果があり、360分程度荷重の載荷を遅らせると圧密養生による強度増加は期待できない。

・圧密養生による改良土の微細構造の観察を行った。

・SEMによる間隙構造の画像解析、エックス線回折、強熱減量試験。

・セメント系固化材の強度増加モデルに「処理土の間隙構造の変化」を追加すべき!?

・実務への適用として、上載圧を考慮した強度による円弧滑りの安定計算を行った場合、添加量の低減、工期の短縮等の効果が期待できる。

 3.4 3.3の質疑応答

・α、βの定義は?(親和テクノ・中村)

→上載荷重による沈下量と強度の関係から、上載圧の影響による強度増加をαと定義し、これは添加量に影響されない値とした。(低平地・田口)

・未添加と比較、添加量毎の比較をおこなうと、添加量による影響は有るとみれるのではないか?(日本地研・野村)

→そのようにも考えられるし当初はその予定であったが、水和生成物の量では左右されないとの結論を出したため、そのように結論づけると矛盾した。(低平地・田口)

・上載圧により強度増加するが、現行の大気圧養生による設計でやや安全側であるため現行の設計でも良いのではないのか?(低平地・日野)

→土中に投入するセメントは少ないほど良い。経済面でも施工面でも。もっとシビアな設計がなされるべきと思っている。(低平地・田口)

・現在でも改良対象土の上中下等で試料を採取し室内試験を行っているが?(日本地研・野村)

・砂が卓越する部分と粘土の部分でも区別しているが、どうか?(親和テクノ・中村)

・現在の深層混合改良現場で深さ方向に添加量を変えて施工するようなことがあるのか?また、可能か?(低平地・田口、日野)

→可能だし施工例も有る。極端に添加量が違わない場合は一定での施工が多い。(一同)

・圧密による間隙の変化とセメント添加の相関は?(親和テクノ・中村)

→圧密による強度増加と、添加量による強度増加の2つの効果が相乗的に作用している。未添加土での、荷重増による強度増加がさほど大で無いことからもわかる。(低平地・田口)

・試料土の含水比と液性限界の関係は測定していないのか?過圧密状態の粘土地盤における改良の研究を再現しているような状態ではないかと思うが、有明粘土についても適用できるのか?(低平地・日野)

・現場データとの比較は?(親和テクノ・古賀)

→データが提供されず1現場のみ比較している。(低平地・田口)

・現場では施工時(改良時)にすでに圧密荷重が作用していると思うが、攪拌後に荷重を作用させる室内試験とでは条件が違うのでは?(親和テクノ・古賀)

・現場では、逆に間隙水圧が高い状態になる可能性もあるため、想定したような上載圧が作用するのだろうかという疑問も生じる。(日本地研・野村)

→難しいね...(一同)

→処理土と周辺土の水の移動が気になっている。(低平地・田口)

・施工時の水セメント比は?(日本地研・野村)

→W/Cは70%で実施した。(低平地・田口)

・化学成分の表記を修正した方がよい。(低平地・日野)

・供試体の含水比の変化は、現場での大きな改良体と想定した場合どうなるのか?(日本地研・野村)

→確かに、大きな改良体の上下端の極一部での減少でしかないかもしれない。ドレーン材を挿入したら効果的との意見も出たが現実的では無いと思った。(低平地・田口)

・セメントの反応に必要な水の量がある。余剰水を抜いたということで強度の増加に貢献しているのではないだろうか。(松尾建設・真崎)

田口:→確かに、余剰水の排出による効果とも考えられるが、含水比のみで強度増加が確認されていないので、構造の変化と解釈した。(低平地・田口)

・圧密時の排水量は測定していないのか?(朝日テクノ・福岡)

→何度か試験装置を改良したが構造上無理があった。改良土中の間隙水圧の変化を測定するのは将来の夢です(≧∇≦)!!(低平地・田口)

4. 次回の開催について

・話  題:

 「有明海岸堤防の耐震対策事例」
 日本地研株式会社 永池誠一氏

・議事録:

 日本地研株式会社 山下武志氏

・日  時:

 平成19年9月27日(木) 18:00〜

・場  所:

 佐賀大学本庄キャンパス 理工学部6号館DC棟2階 多目的セミナー室

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